破壊的イノベーションを前提に生きる

◇ 「破壊的イノベーション

 「破壊的イノベーション」という言葉をご存知だろうか。

 世界の常識を大きく変えてしまうほどのイノベーションのことだ。「鉄道」や「自動車」「飛行機」は物流や人の動きを大きく変えた。「インターネット」「パソコン」「スマホ」は我々に情報化社会をもたらした。

 大体、想像した通りのことが起きている。「電球」だって、ろうそくだと、暗いし使いにくいからなんとかしたいという思いから生まれたものである。「自動車」だって、より速くより遠くまで移動したいという思いから生まれたものだ。「インターネット」ははじめは軍事目的だったが、必要だったから開発されたものだ。なにも、天から舞い降りてきた異種生命体がもたらしたものではない。これまでの生活をより便利にしようという文脈で開発されてきたもので、それらの出現を予測する余地がなかったかと言われれば、そうではない。

 ただ、いくら技術が優れていても、それが(すぐに)人口に膾炙するとは限らない。3DテレビやVRはとても画期的な技術として登場したけれど、未だにキャズムを超えられないでいる。また、技術がいつ出てきて、いつ広まるか、そういった時間の部分については未知数だ。グラハム・ベルも、いつかは軽くて高機能な電話が生まれることを予想しただろう。しかし、実際にスマホが登場したのは、彼の死後80年くらい経った後だった。

 それでも、想像できるものは実現できるのであって、いまは夢想レベルのものも100年後には当たり前になっているかもしれない。だから、大きな理想を思い描いて、その実現のために少しでも尽力するというのは、とても価値のある仕事だし、夢のある仕事だと思う。

 

ドラえもんひみつ道具

 将来の世界を良くするために、新しい技術を開発している企業や研究者がいる。ここでは一部を紹介することで、皆さんにもその魅力や将来性を感じてもらいたい。なんと、ワクワクすることだろうか 

◯「スキンディスプレイ」

 身体に貼れる液晶が開発されている。身体に貼るだけで、脈拍を計測したり、手の動きをセンサーで知覚したりできる。そして、そのデータを無線で飛ばすことができる。これがあれば、何も硬くて大きい装置をつけなくとも、人の健康状態をモニタリングできるということになる。

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◯自動インスリン投与装置

 糖尿病患者の悩みの一つは毎回のインスリン投与だろう。一日数回、血中のインスリン濃度を計測して、インスリンを注射する必要がある。今のところ、体外で作って注入するという方法しかない。そんな患者さんたちの苦労を、テクノロジーで軽減することができるかもしれない。そんな試みがなされている。

 テクノロジーが人を生かすという、素晴らしい例だ。防水技術やさらなる小型化ができれば、インスリンのことをほとんど気にしないまま生活できるようになるのではないか。そうなれば、なんと良いことか。俺もこんな仕事がしたい。

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◯脳波でスマホを操作する

 「脳波出入力機器」というものを考えた。スマホを操作するには手が欠かせない。だから、運転中や手が空かない時は操作が難しい。音声入力という手段もあるけど、人前だと憚られるし、何より操作性が悪い。そこで、脳波入力という方法を使えれば、それらが解決される。イメージとしては、マウスポインターを脳波で動かすというものだ。それなら、スマホもそれなりに使えるだろう。「念」でスマホを操作するのだ!

 同じようなものは、すでに開発されている。でも、まるで実用性がない。AirPodsサイズでこれがより高精細に実現できれば、とても良さそう。未来がありそうでいい。

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◇結論

 僕がとにかく言いたいことは、「破壊的イノベーション」が生じることを前提にして行動すべきだということだ。遅かれ早かれ、世界は「想像」の方に向かっていく

 いつかは『サマーウォーズ』のようなバーチャル空間が生じるかもしれない。現にFortniteとか、マルチデバイスでかつライブを開催したりしているのだから似ている。『ブレードランナー』の世界だって、起こりうる。できれば将来がよりよい世界であってほしいが。